ドッキリとかが嫌いだ

バラエティー番組の一つのジャンルである、ドッキリが嫌いです。例えば、フジテレビでは、現在「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」という番組がありますが、嫌いです。

ドッキリ番組は古くからあり、私が物心ついた頃から今に至るまで、何らかの形で継続し続けているような気がします。嫌い=面白くないとまでは言いませんが、嫌いなので見ません。見ないように、きちんと避けるようにしていると言ったところでしょうか。

なぜ、ドッキリが嫌いなのか、あまり言葉にすることはなかったのですが、最近感じるようになったのが、(弱いもの)イジメの構図と似ているからというのが大きいように思います。ドッキリ番組を通して、健全な何かが育まれるというビジョンを、僕は描くことができません。ドッキリ番組というわけではないと思いますが、僕には「水曜日のダウンタウン」は同じ理由で苦手な番組です。苦手なので、見ていません。

最近、苦手を抜け出して、嫌いに思える展開に気がつきました。それが、ビリビリ系罰ゲームです。ラヴィット!でビリビリイスが多用されるようになってきていますが、大抵面白くないと思っていたのが発展して、嫌いになりました。誰も嬉しそうにしていないものを見て笑う趣味は、僕には根付かなかったようです。ビリビリイスのくだりのことを考えると、1000円ガチャのハズレでお馴染みのビリビリグッズを喰らわすやつとかも、見てられなくなりそうで、面倒なことです。

ラヴィット!に飽きを感じることが増えました。だからと言って見ないわけではないですが。番組が完成していないころに感じた、不規則性というか、決まった展開がないことを魅力に感じていたのでしょう。オープニングが放送時間の半分ほどを占めているのに、そんな指摘はないだろうという意見もあるでしょうが、そのオープニングに苦手なビリビリイスが、それこそ毎日のように出てくるのです。

安定感のある番組という意味では、あさイチが偉大であると、あらためて思うことが増えました。まぁ、特集への関心が薄く、結果的に見ないことも多いのですが。ゲストがよいと、あさイチを見ちゃいますが。

改善を求めていると言うわけではなく、ただそれだけという話。

それでは。

映画『BLUE GIANT』を観て泣く

先日、映画『BLUE GIANT』を観てきました。とんでもなく泣いてしまい、少なくとも2023年最高の映画でした。3月時点で、確定ですよこれは。

原作は、漫画の『BLUE GIANT』ですが、私は1コマも読んだことがありません。一時期、漫画『BLUE GIANT』のテレビCMが放送されている時期があったのと、漫画紹介系のテレビ番組(例えば、王様のブランチの漫画コーナーみたいなやつ)で得た情報くらいだったと思います。具体的には、ジャズが題材である、主人公はサックス、仙台が舞台の場面があること、主人公が世界に打って出ているくらいでした。

映画は、仙台の頃の話は最小限にされており、東京に出てきてからの話がメインとなっていました。ということで、自分の知っている情報はほとんどありませんでした。

そんな中で、どうして作品に興味を持ったのかというと、まず勘です。

次に、上原ひろみが劇中音楽にコミットしていること。まあこれはそうでもなかったんですが、演奏メンバーのドラマーが石若駿であること。こっちが決まり手になりました。

あと、佐久間さん(佐久間宣行)が、激賞していたのもありました。僕が観たのは、佐久間さんがラジオで触れる前でしたが。

映画でやることにこだわったのが、映画館の音響で堪能してほしいというのがあったとおり、映画全体の中でも大きな割合を占める演奏シーンの迫力・臨場感・熱っぽさが素晴らしかった。これだけで、十分な価値があります。

そうは言っても、演奏だけでは、残念ながら私は泣きません。例えば、サントラはサブスクでも聴けますが、劇中曲を聞いてみても、「おうおうおう、この曲、この曲」みたいな気分にはなりますが、泣くほどではありません。

私に取っての泣くポイントは、主人公が組むバンド「JASS」のドラマーとなる、玉田です。玉田は、音楽に関しては素人で、ドラムをゼロから学んでいく訳です。その成長過程の描かれ方が、とにかく抜群でした。

映画『BLUE GIANT』の中では、とにかく関わる人との会話、いや会話というか、交わす言葉の質ですね、熱意や感情を表すのに用いられる言葉のチョイスが、本当にスゴいなと思ったのです。あまりにも洗練されており、言葉の持つパワーの加減が絶妙で、一言一句違わず共感できたり、その場面でかけてほしい言葉選手権があれば100点満点中1500点くらいを獲得してぶっちぎりで優勝です。玉田が、とある人物からかけられる言葉が、この1500点を記録するのですが、もうそれそれは素晴らしく、映画を観たあとに昼食のために入ったサイゼリヤで、その場面を思い出しては涙して、とてもドリンクバーどころではありませんでした。

そういう、感動の絶頂を記録した場面があるのですが、言葉の端々に心を突き動かされ、それが進化していく演奏に乗っていき、感動が増幅されるという感じでした。1500点を記録して以降は、もうだいたい泣いていたと思います。

そのまま最後まで最高でした。最高だったので、パンフレットを買いました。レコードジャケットのような形(サイズ)になっていて、カッコいいです。

音響にこだわったゆえに、円盤化されなかったら、寂しいですね。円盤が出たら、間違いなく買いますわ。

映画に対する評価の中に、演奏シーンの3Dを批判するものが多いという噂を聞きました。私は、特に気になりませんでした。てか、、集中できていないんじゃないの、そういう人と思いました。

というわけで、とてもよかったのです。劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』に勝るとも劣らないレベルだったと感じました。マジで。ありがとうございました。

それでは。

劇中曲「N.E.W.」ライブシーン